東京だより   
1997.09-1998.12 北見新聞(現廃刊)連載
東京北見会名誉会長 辰野清隆

No Click! 一句 掲載年月
0 かきしるべ - -
1 東京北見会創立20周年 ふるさとはいま東京にあり秋の空 1997.09
2 「羊蹄丸」との対面 巻雲や動かぬ船(連絡船)よ五十年
3 ゴミによる土地造成 塵も積もれば土地となる
4 芸術の秋たけなわ この一枚家何百軒秋ふかし(けちですね)
5 新木場あたり 貯水池の縁に揺れてる秋桜(コスモス) 1997.10
6 夢の島スポーツ施設 秋空も海の彼方か埋立地
7 築地市場の今昔 ありがたや鯛や平目もいながらに
8 そ菜市場と流通 キャベツ嬬恋 玉葱北見
9 歴史を食べ歩く 冬近し鮟鱇(あんこう)鳥すきまたうまし
10 道場六三郎さんのこと 鉄人のふぐを食べたや冷える夜に 1997.11
11 江戸の史跡について 行く秋に義士の煙に涙して
12 住宅事情と通勤地獄 我が家より電車の中が多くなり
13 上の野山 今昔1 秋風や栄枯盛衰三百年
14 上の野山 今昔2 何想う将軍塚でない将軍 1997.12
15 上の野山 今昔3 鬼門やな文化の山と平成は
16 東京北見会 20周年記念総会 何とゆうよきものふるさと仲間たち
17 歌舞伎について 歌舞伎座に幟(のぼり)はためき春や春 1998.01
18 銀ぶら紀行 京橋の滝山町の新聞社
灯ともる頃のいそがしきかな 啄木
19 長野五輪と札幌五輪 想い出は石狩湾の冬景色 1998.02
20 札響とサントリーホール 冬空に北も東も札響よ
21 冬の花 寒のうち桜牡丹も人並みに
22 地下鉄と交通事情 交通が便利になって忙しし 1998.03
23 東京湾のふ頭 ゆりかもめ群れなすそばを「ゆりかもめ」
24 北見の"ゴルキチさん"へ 春を待つ心もせわしゴルキチは
25 ナインスターと東京の人 少年の夢ナインスター今あらた
26 竜馬・才谷屋 直寛・北光社 北光社、土佐の高知も東京で 1998.04
27 東京の春だより 願わくば花の下にて春死なん
そのきさらぎの望月の頃 西行
28 靖国神社にお参りして 散る桜残る桜も散る桜(なみだ)
29 庭園の事1 どれほどの人が成せるかこの庭は
30 庭園の事2 美しき庭に身を置き至福かな 1998.05
31 横浜のロマン1 大桟橋7万トンが横付けに
32 横浜のロマン2 あれもこれも何処がうまいか中華街
33 横浜のロマン3 古きもの新しきものも横浜ロマン
34 フランス年と東京みなと祭り 世が変わり自由の女神お台場に 1998.06
35 新旧国立劇場とオペラシティー すごいものができたなあ唯唯感心
36 旧国立劇場と友人K氏 受け継いだ芸の凄さや松みどり
37 東京の祭り 不景気に関係のない三社さま
38 祭りとお神輿 息抜きに御輿力士をお借りして 1998.07
39 上野動物園 梅雨空にパンダのあぐら並びおり
40 お盆のころの話題 焼くような太陽のもと寺参り
41 新水族館 マグロさんごめんよ寿司で頂いて
42 人間国宝との交遊 淋しさのつのるこの頃老いの坂
43 東京植物園 ゴミの島今熱帯林の夢の島 1998.08
44 富士山のこと 月見草いや何でも似合う富士の山
45 盛り場今昔 老人も負けるな清隆ここにあり(笑)
46 浪越徳次郎さんとの交遊 先生の得意 ワアハアッハアー(笑いの笑栽)
47 俳聖芭蕉への思い 我も死して碑に辺(ほとり)せん枯尾花 蕪村 1998.09
48 踊りあれこれ 北も南もアホーばかり(楽しきかな)
49 江戸の変遷と通運 なにしよう命の堀は今もなお
50 盛況だった大英国展 栄光の残り香よ凄きかな
51 大相撲の思い出 そのころ子供の好きなもの「巨人、大鵬、卵やき」 1998.10
52 上野の山その後1 ありがたや昔のままに美術館
53 上野の山その後2 古きもの新しきものも上野山
54 東京湾横断道路 海ほたるこの世のものかガスの中
55 千葉外房めぐり あるときは舟より高き宇波かな 1998.11
56 大人気の北海道展 ふるさとの良いものうまいもの一堂に
57 北見の菊は日本一 秋深し北見の菊を夢に見る
58 秀山会の交遊 ふり返り良き人生の友を得し
59 東京の暮れと正月 何となくせわしいことよ師走かな 1998.12
60 奥多摩のこと 渓谷に悲しき歌の鐘の音
(鳥啼きての奥多摩寒山寺の鐘)
61 北見よ大志を抱け 北見よオホーツクよ大志を抱け